次亜塩素酸水の効力

次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、漂白剤や殺菌消毒薬として商品化され、キッチンや洗濯用に広く用いられています。しかし次亜塩素酸水はこれとは別のもので、水に食塩や塩酸を加え、電気分解して作られる強酸性の液体です。別名を強酸性電解水ともいって、薄い濃度でも強力な殺菌作用があることが知られています。その作用は細菌の細胞膜に浸透して効果を発揮するといわれ、o-157やサルモネラ菌をはじめ、さまざまな病原菌を除去します。

次亜塩素酸水の殺菌力には即効性がある一方、有機物に触れると水に戻ってしまうため、残留性が低いことも特徴のひとつです。そのため環境への負荷が小さく、農作物や家畜の消毒に利用されています。また、もし人体に入ってもすぐに効果を失うので、安全性が比較的高いとされており、現在では食品添加物としても認可を受けています。

皮膚への刺激が低く、肌荒れが起こりにくいなどの長所もあり、医療機関や公共施設でも導入が進んでいます。電気分解で作れるため、他の消毒薬に比べてコストがかからない点も、次亜塩素酸水のメリットのひとつです。雑菌の繁殖を抑える効果を活かして、食品の汚れ落としから下水の防臭まで、幅広い分野で使用されています。

そのほか、アトピー性皮膚炎に効果があるとか、口臭を防ぎ虫歯予防に有効だとする研究報告もあり、まだまだ応用の余地がありそうです。なお保存期間が長いと塩素ガスが抜けて効力を失うため、長期保存には注意が必要です。